シャンティクティ(持続可能な農的暮らし)~自然を体感すること

 先日、長野県安曇野市「シャンティクティ」というゲストハウスに行ってきました。この「シャンティクティ」は、「持続可能な生活」「パーマカルチャー」をコンセプトとしたゲストハウスとのこと。

ゲストハウス シャンティクティ

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  • パーマカルチャーとは

パーマカルチャーとは恒久的持続可能な環境を作りだすたためのデザイン体系のこと。

参考までに下記はシャンティクティのHPより抜粋したものです。

東日本大震災等、自然災害を目の当たりにすると、人間の力はちっぽけなものでいかに自然と共存していく事が大切かを思い知らされます。

ーマカルチャーとは、オーストラリアのビル・モリソンとデビット・ホルムグレンが構築した人間にとっての恒久的持続可能な環境を作り出すためのデザイン体系のことです。
この言葉は、パーマネント(永久な)とアグリカルチャ-(農業)あるいはカルチャー(文化)を組み合わせた造語です。

パーマカルチャーの祖、ビル・モリソンは、パーマカルチャーの目的を「地球を森で覆い尽くす」ことと言った。人類が永久に存在し続けるために、農薬などで土地を痛めることなく、自然の恩恵を最大限に受けることに注力していく時代となりつつある。(シャンティクティHPより)

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  • 地球1個分の生活を

現在の日本人の生活を全世界の人々が行うと、地球が2.5個も必要となる世界になってしまうそうです。

必要以上の物を買う生活で捨てたゴミはいつまでこの地球に溜めることができるのか、無理してるなと思いながらも何となく生きている人が多いのではないでしょうか。

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  • 競争原理から分かち合う社会へ

お受験戦争を勝ち抜き一流大学に入り大手企業に入る。そして企業の中で勝ち組、負け組に分かれていく。どこかで「負ける」人がいる中で成立する世の中で、本当に良いのだろうかという気がしますよね。

資本主義について考え直す本も多く出ていますが、時代は「タテ社会」から「ヨコ(ネットワーク)社会」へと変わろうとしていると言われます。

このシャンティクティでは、分かち合う社会を実現しようと実践をされています。

  • 種バンク

ここには種バンクがあります。

皆さま、種には固定種F1種があることをご存知でしょうか。私は以前、若杉ばあちゃんの本を購読した際にF1種というものがあることを知りました。(若杉ばあちゃんとはマクロビオティックの提唱者である桜沢如一に教えを請い、自給自足生活を実践しているおばあちゃんです)

若杉ばあちゃんの公式ホームページ - 若杉ばあちゃん公式ホームページ

 

F1種とは「人工的に」作られた種であり種の多くがF1 種です。

また下記の通り以前は「自家採取する形」から「種会社から種を購入する形」にシフトしています。

私たちの胃袋は種会社に握られているのです。怖い話ですね。

 

そういった背景もあり、このシャンティクティでは、種を採取し残す活動をしています。種バンクには、種の交換会で集まった大切な種が保管されているのです。

 

固定種の種
・何世代にもわたり、絶えず選抜・淘汰され、遺伝的に安桜沢如一定した品種。ある地域の気候・風土に適応した伝統野菜、地方野菜(在来種)を固定したもの。

・生育時期や形、大きさなどがそろわないこともある。
・地域の食材として根付き、個性的で豊かな風味を持つ。
・自家採取できる。
F1種の種
・異なる性質の種を人工的に掛け合わせてつくった雑種の一代目

・F2(F1の種から採取した種)になると、多くの株にF1と異なる性質が現れる。
・生育が旺盛で特定の病気に大病性をつけやすく、大きさも風味も均一。
大量生産・大量輸送・周年供給などを可能にしている。
・自家採取では、同じ性質をもった種が採れない(種の生産や価格を種苗メーカーにゆだねることになる)

昔の農家は、野菜を収穫した後に、来年用の種を自家採取していたが、何かと便利なF1種が普及するにつれ、わざわざ種を採取しなくなり、種苗会社の種を購入するようになった。種苗会社は、特定の病気や農薬に強い野菜の種を開発していけば、ぼろ儲けできる。まさに「種を征するものは世界を征す」というわけで、世界の大手種苗会社や農薬メーカーは、資本提携・業務提携あるいは企業買収などにより、遺伝子組み換え種の開発競争などに血眼になっている(ただし、F1種と遺伝子組み換え種はまったく別個の話)。
こうした現実のなか、野口種苗研究所のように、在来種(固定種)を守ろうという運動も地道におこなわれている。兵庫県内では、「ひょうごの在来種保存会」(代表 山根成人氏)がよく知られている。

(下記より掲載)

田舎元気本舗 | 食と農をテーマに

 

この日も種カフェという種の採取の方法講座や種交換会が催されました。

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  • 自然から教わること

滞在時間は短かったですが、このシャンティクティに行って感じることが多々ありました。インターネットで得る情報や本を読んで感じるものとは違う「体感」する経験です。幼児教育についても自然を「体感」し、そして自ら考える力を身に付けることが大切だと感じました。

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